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記憶できない

 

英単語や漢字が覚えられない。文章の内容が覚えられず理解もできない。
 お子さんの幼児期に右脳教育、特にフラッシュカードを頻繁に行っていたお母さんから相談をよく受けます。確かに幼児期のころはもの覚えもいいし、九九も歌とともに幼稚園の時に覚えられ、大変喜んでいたそうですが、小学校に進学し漢字が覚えられない、文章が理解できず全く要約ができない。さらに中学になると英単語のつづりがまったく覚えられなくなってしまう。なかには数学の問題も文章題になると解けない、国語の読解力も全くない。「我が子は記憶障害があるのではないか。」、「支援学校を考えた方がいいのではないか。」と相談に多くのお母様がいらしています。 幼少のころ発達させなければいけない左脳より右脳が優先的に働く教育をし続けますと言語処理(考察力)をせずキャラクター処理する能力が高まり、思考の際右脳回路が優先され ることがあります。このような子供に共通していることは頭に文字を写真のように写しだしそれを見ながら作業をしているということです。例えば漢字書き取りしている子供が途中で他の漢字が頭に浮かび書きたい漢字が出てこないと悩むことがあります。


≪英単語が覚えられない≫
ひらがなで「がっこう」と書かれたものと漢字で「学校」と書かれたものを読むとき脳の中での処理は異なります。ひらがなだけの場合は左脳が働きますが漢字で書かれた場合は右脳も若干関与します。読めない字でも漢字は一瞬で内容が判断つく理由の一つはここにあります。(書く場合は漢字も左脳の言語野を一番を使います。)
英単語は音により構成されています。ひらがな同様音表記の文字は単語を左からフォニックスを使い順番に見ながら認識していきます。一音節の単語の場合は一度に概要をつかむことができますが2音節以上の場合は読み込んでいかないと理解できません。つまり映像処理をすると読み間違える(例えばsawとwas)ことがよくおきるのです。よく読み間違えるお子さんに小さいころの経験を聞くとフラッシュカードで単語等を「写真のように頭に入れなさい。」という教育を受けてきたといお母様が話されます。
単語は頭の中で音にして左脳で処理しなければ理解できないのです。 まず視覚連合野で文字が認識されます。聴覚連合野で音に変換されます。前頭前野を通って聴覚連合野に戻ると、音がまた新しいものに変わります。ここで何回も循環します。最後に、聴覚連合野で考え、前頭前野が単語認識を決定するというプログラムを組みます。しかし右脳が優先的に働き英単語を難しい漢字のような一つのかたまりとして捉えようとすると理解できなくなってしまいます。人類の思考は言葉で行われているのです。頭の中でみずからの声を聞きながら考えます。

 

≪漢字が覚えられない≫
「目の前にある花を描きなさい。」はキャラクター描写ですから右脳が活躍します。「花という漢字を書きなさい」は書き順を始め「花」についての情報を瞬時に言語を使い処理しますから左脳の仕事です。もっとも漢字の筆記も運動性記憶が含まれていますので小脳も関与します。頭の中で思い出すことのできない漢字が、鉛筆をもってみると書くことができる場合がこの例です。さて、信号を送るニューロンは一方通行ですから、往復するには、行きと帰りのコースが別々に必要となります。ですから、聴覚連合野と前頭前野にはループがあって信号を循環させていることになります。このループに、視聴覚などの新たな信号を追加して、循環させながら信号を変化させることが考えるということです。しかし左脳の優先性が保たれなければシナプス間の結合が生まれずループは一方通行のまま途切れてしまいます。漢字の記憶でループの特徴がよく現れます。漢字は読めても書けないことがしばしばあります。知っているはずなのに書けないということが珍しくありません。これは、漢字の記憶のループのうち、読むという視覚から音声への変換コースが容易なのに、書くという音声から視覚へのコースが記憶しにくいからなのです。
実際は書き方を覚える際、左脳に多くの電流が検知され、血流も多くなることが分かっています。右脳は非常に難しい漢字を読むとき微量電流が検知されます。これは左脳の働きをキャラクター処理で助けているためのものです。


≪文章の内容が覚えられず理解もできない≫
「文章を読んで内容を覚える。」この作業を脳がどう処理していくか、大多数の子供は文章の内容を時間系列、空間処理等しながらイメージ化し覚えていきます。したがって完全ではないまでも概要が話せます。しかし幼少のときフラッシュカードをした子供は文章の最初から完璧に覚えたことを話そうとします。そして一、二文話した後はところどころ頭に浮かぶ写真にある文字を話します。したがって要約した内容を書き出す作業が出来なくなってしまいます。
 

  学校の成績が伸びない子の特徴

1.授業中ノートをとらない

 黒板には先生が要点を書いているので、黒板だけ写しても後で見てわかりません。

 先生が話されたことは事細かくメモすることが大切です。

2.授業中にもかかわらず他のことを考えている

 校庭を見ていたり、あるいは黒板を見ているにもかかわらず全く授業に関係ないことを考えている。

 授業内容に集中しなければ受けていないのと同じです。

3.授業中居眠りをしてしまう

 授業中に完全に寝てしまうことがよくあり、中には目覚めたら次の授業が始まっていることもあります。

 授業中だけでなく、図書館でも寝てしまうことがあります。

4.バイトをしている

 遊ぶ金欲しさにバイトしている生徒はシフトの入れ方が異常です。

 高校の定期試験はどこも同じ時期のため、バイト先から入って欲しいと頼まれ断れず言われるがまま入ってしまうことがあります。

 稼ぐ際時間を浪費し、さらに稼いだお金でまた遊び時間を浪費する2倍時間に厳しい浪費生活をしています。

5.部活を言い訳にする

 運動部で疲れて机に向かえない。文化部で大会や、発表会があるのでその準備に時間がとられる等、

 部活のせいで学習できないと責任転換しています。

6.自分の弱さを理解していない

 自分が誘惑に勝てないことを分かっていない生徒がいます。そのような生徒はやればできると勘違いしています。

 そのような生徒は勉強を一生懸命している生徒はやってもできないと悩んでいることを知りません。

 自分が弱いことを知っている生徒は、図書館・地区センター・自習室等を利用し他人の目がある環境に自分を置き学習しています。

7.計画性のない行き当たりばったりの学習

 定期試験までどのぐらいの日数が残っているか、試験範囲が明確でない等手探り状態の学習をしている。

上項目にに当てはまる生徒は改善が必要です

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